主宰の高橋さんから(酒宴の席で!)突然ご指名いただき、
イベントディレクターについて書くことになりましたJunkoです。
イベント企画制作会社のディレクターという立場から、
イベントの企画から、実施、報告までの流れを、
初心者でも簡単に分かりやすく理解できるよう、
体験談を交えながらレクチャーしていきたいと思っています。
1年間で6回掲載の予定です。
どうかお付き合いくださいね。

第2回 イベントの企画1 企画の準備はどうやるの?

いよいよ今回からは実践編に入ります。企画を立てる前の準備はどのように進めていくのか、
アイデア出しのブレストを中心に、ポイントをお話していきましょう。
オリエンテーションって大事!
 

まず最初のステップはオリエンテーション、略してオリエン。イベント実施の基本になる「いつ(When)」「どこで(Where)」「だれが(Who)」「だれに(Whom)」「なぜ(Why)」「なにを(What)」「どのようにして(How)」「いくらで(How much)」(6W2H)について、クライアントの意向を聞くミーティングです。
クライアントが開くオリエンテーションに出席した広告代理店の担当者が、イベントディレクターに説明をするパターンが多いようですが、もちろん例外もあり、代理店担当に同行して直接クライアントから受ける場合もあります。いずれにしても、オリエン時に話された内容や配付資料には、企画の方向性を決める要素がしっかりと盛り込まれていますので、きちんと理解しておかなければなりません。
ここで早合点し間違った捉え方をすると…後で企画の大幅修正で徹夜の連続という恐怖の日々を過ごすはめに。
クライアントや代理店の考えを汲み取って、まめにコンタクトをとるようにする、これが大切。あまりうるさく聞き過ぎるのも考えものですが、意志の疎通を図りつつ、疑問点を減らしていくようにしましょう。

アイデアの宝庫「ブレスト」
 

オリエンを受けたら、次は企画立案です。 第一歩として、ブレスト(ブレーンストーミングの略、思い付きのアイデアを自由に話す会議)を行うことをおススメします。一人で悩むより大勢で話し合えばより良いアイデアが出てきますよね。 時間に余裕がなく、参加者(スタッフ)を集められない場合は仕方ありませんが、できる限りブレストを開くようにしましょう。 では、ブレストの手順とコツをお教えします。



年令、性別、職業、趣味、思考…、できるだけ各方面にわたる参加者を集めます。真剣に提案してくれて、謝礼はイベント終了後に支払う…等の利点を考えると、プロジェクトに関わるスタッフを集めるのが理想ですが、難しい場合は、友人に頼ってみるのもいいかもしれません。「今こんな企画があるんだけれど」と、投げかけるわけです。同時刻に同場所で開催しなくても、参加者には変わりありません。

コーヒーやお茶、できれば茶菓子などを用意して、気軽に雑談できる場を作ります。慣れている人ばかりが参加するとは限りません。初めて参加する人、ブレストと聞いただけで難しく考えてしまう人もいるからです。

必ずクライアント(もしくは代理店担当)から聞いた内容を、そっくりそのまま話すようにします。決して先入観を持って歪曲して伝えないこと。スタートから方向が違ってしまう可能性があるからです。

ブレスト参加者からあがる質問に大きなヒントが。自分では理解しているつもりでも、案外見落としている点があります。「ああ、なるほど、そこが分からないところか」と思うことも少なくありません。疑問点はそのままにしないで、即問い合わせをしてクリアにしておきましょう。

全員が企画に必要な基本要素を全て把握できたことを確認したら、アイデアを求めてみましょう。まとめなくてもOK、単語でも絵でもどんな表現でも良いからと、予め参加者に伝えておきます。それぞれの頭の中には、ぼんやりとしながらもアイデアのコンセプト(考え方、切り口)が浮かんでいるはず。自分と意見が違っても、指摘してはいけません。また他の参加者が反対意見を言おうとしたら、やんわりと制することも忘れずに。アイデアは必ずボード(黒板やホワイトボード)に書いておきましょう。

一通りアイデアが出そろったところで、全員でボードを眺めてみます。ここでようやくフィルタをかけます。実現不可能なもの、例えば大幅に予算を使いそうだとか、会場内に収り切れないとか、考え方を変える必要が出てきますので、その場合はどのように工夫をすれば実現可能になるのかを、問いかけてみましょう。提案は「一つ」と限らないので、貴重なアイデアを簡単にボツにしないように。

アイデアを見ていると、似たものをグループ化できたり、異種でもまとめ方によってはひとつのライン(流れ)ができてきます。参加者にも意見を出してもらい、いくつかの案としてまとめてゆきます。まとまった企画案には、おのずと方向性が見えてくるものです。ここでいう方向性とは、コンセプトづくりの手前に当るもので、オリエンで分かった6W2Hにそった内容であることが条件になります。最後に、参加者と一緒にプロジェクトとして成り立つのかを再検証します。これでブレストは終了です。


ブレストの進行方法は、各人によって違います。何度か繰り返すうちに自分に合った方法を見つけだすと良いでしょう。

浅く広くで構いませんので、さまざまな情報に対して興味を持ち、また既成概念にとらわれない発想を心掛けましょう。企画立案の際、必ず役に立ちます。 慣れてくると忘れてしまいがち…。「初心忘るべからず」ですね。

イベントディレクター うら話こぼれ話ここだけの話
初めてブレストに参加したのはずいぶん昔の話、まだ二十歳を越えたばかりの若かりし頃! 今でも当時の記憶を鮮明に思い出せるのは、それだけ印象的だったってことなのかもしれません。司会役である上司は、いつもはとっても厳し〜い人なのに、まるで別人、優しくて明るくて笑顔で会を進行していくんですよ。びっくり! ギャップに耐え切れず、思わず吹き出しちゃいました(笑)。嬉しかったな、私みたいな経験浅の青二才の意見を尊重してくれて。それがいつの間にか自信に繋がっていったのでしょうね。その後いくつものブレストを経験したけれど、人の意見に難癖つける下手っぴな司会者もいて、不愉快な思いをしたことが幾度かあります。若いスタッフなんかは畏縮してしまい、のびのびとアイデアを発表できず、暗い雰囲気の中ただ無駄に時間が過ぎていく。そんな時の私? はっきり言いますよ、もちろん笑顔で。「あのぉ、ブレストって批判的な意見を言う会議じゃないですよね? 方向を修正したり、助言したりするのはタブーだと思うんだけど」ってね。
■次回の予告 「イベントの企画2 企画を実現させるためには?」
企画の方向が決まったら、次はイベントを実現させるための具体的な準備が必要となります。
次回はこのへんついてお話します。乞う御期待!
Junkoって誰?
現在イベント企画制作会社に勤務。広告代理店営業、SPプランナー、イベントディレクター等を生業にして十数年。仕事が片付くと、ふらふらと夜の街を徘徊する、無類のお酒好き。「この一杯が美味しいのよね♪」…徹夜、睡眠不足でも関係ナイ!
ご意見ご感想、お待ちしています。j-waka@air.linkclub.or.jp

<< 前ページ 次ページ >>
第1回|第2回|第3回第4回第5回第6回




E-mail:mail@ryosgraphic.com