主宰の高橋さんから(酒宴の席で!)突然ご指名いただき、
イベントディレクターについて書くことになりましたJunkoです。
イベント企画制作会社のディレクターという立場から、
イベントの企画から、実施、報告までの流れを、
初心者でも簡単に分かりやすく理解できるよう、
体験談を交えながらレクチャーしていきたいと思っています。
1年間で6回掲載の予定です。
どうかお付き合いくださいね。

第4回 イベントの企画3 企画書はどう書くの?

企画書作成と聞くと難しくとらえてしまいがちですが、ポイントさえ押さえておけば、誰でも簡単に書くことができます。
今回は企画書の具体例(展示会の場合)をもとに、踏まえなければならないポイントと、プレゼンテーション時のコツについてお話していきましょう。

 

企画書を書く前に重要になるのは、何を目的にしてどのように書くかをはっきりさせることです。ただ書けばいいでは、まとまりのない企画書になってしまいます。頭の中で構いませんので、きちんとした目的と表現方法をイメージしましょう。

 

企画書に盛り込む内容を整理し、台割(ページ立て)を考えます。表紙、1ページ目に「企画提案にあたって」、2ページ目に「企画概要」…等、何ページに何を書くかを決めます。できれば紙に書き出すとよいでしょう。
次に体裁です。通常コピー用紙を使用して左2箇所どめで提出しますが、予算に余裕がある場合や凝った企画書を作成する場合は、色用紙や透明のフィルム等を使用してみるのもいいでしょう。企画書のサイズはA3横、B4横、A4横、A4縱等と様々です。それぞれの企画にあったサイズを選びましょう。

時に専門家に依頼しなければならないページが出てきます。例えば展示会ブースのゾーニング図(どの場所にどんなコーナーを配置するのかを説明した図)や見取り図、イメージイラスト等がそれにあたります。ものによっては時間がかかる場合もありますので、できるだけ早く作成依頼をしましょう。
また、膨大なページ数に渡るような企画書を作成する場合は、社内のスタッフや外部のプランナーに依頼してページを分担し、持ち寄って一つの企画書を作成する方法もあります。

 

企画書作成はワープロアップが基本です。15年以上前は手書きが主流でしたが、今は手書きで提出する機会はほとんどなくなりました。もちろん手書きでも構いませんが、読みやすいという点でワープロアップをおすすめしておきます。

企画書に盛り込む具体的な内容をまとめてみました。 同じページタイトルでも1ページにおさまりきらない場合があります。例えば展開案がいくつもある、制作物案が1つではない時です。その際は「展開案A」「展開案B」…等と何ページかに分けて見やすくするといいでしょう。

ページタイトル例
盛り込む内容とポイント
1
(表紙)
「○○展示会企画書」
「○○展示会ご提案書」
タイトルの他に、プレゼン先の会社名(□□株式会社御中)、プレゼン年月日、企画提案した会社名を入れましょう。 表紙は企画書の『顔』です。一工夫してみるのもいいでしょう。
2
「企画提案にあたって」
「はじめに」
「ごあいさつ」
時代背景やマーケティング分析に基づいた問題提起、展示会開催 の目的や意義・役割、企画のおおまかな方向性についてまとめます。なぜこの企画なのかを挨拶のように簡単に伝えるわけです。
3
「企画概要」
「企画前提」
「展示会実施詳細」
展示会タイトル名、実施年月日時、実施会場、主催者名、展示会 全体の目的・コンセプト、ターゲット、前回の実施実績等を入れます。要するに展示会全体の詳細をまとめたページです。
4
「企画コンセプト」
「企画方針」
「企画の方向性」
時代背景の事例とそれを踏まえた企画の持つ意味、導き出せるコンセプト、方向性、企画のキーワード等をまとめるページです。 チャートを使うとより見やすく、またカッコよく見えます。
5

「実施具体案」
「実施展開案」
「展示会構成案」

具体的な展開案を説明するページになります。コーナーの紹介、 会場の演出方法や展示物名、タイムスケジュール案、出演者のプロフィール、スタッフの役割等をまとめて提案します。
6
「展示会場図」
「イメージパース」
「会場全体図」
会場をどのようなイメージにするのかを、イラストや設計図等のビジュアルで、視覚的な角度から提案するページです。専門のスタッフに任せた方が無難です。
7

「ツール案」
「制作物案」
「配布物案」

ポスターやチラシ、パンフレット、DM等の制作物の他、来場者 に配付するプレミアム(粗品)を提案します。制作するものや配布 するものがない場合は省いても構いません。
8
「スケジュール案」
「企画進行スケジュール案」
「実施までの流れ」
実施までのスケジュール案を、カレンダー形式等で表現します。 各手配や制作物納品までの進行案、打ち合わせ日程、また担当会社名(クライアントか代理店等)を盛り込む場合もあります。
9
「概算御見積」
「費用概算」
「諸費用」
最後にどのくらいの予算で実施できるのかを伝えます。企画費、 制作費、人件費、音響設備費、諸雑費等、協力してもらう会社の見積書を参考にして、利益を乗せて概算をはじき出しましょう。

これはあくまでも一例、企画書は十人十色で違うものです。また依頼内容や目的に応じて様々なスタイルを求められることもあります。経験を積めば柔軟な対応ができるようになるでしょう。

 

企画書作成中または作成後に、プレゼンに必要な別添資料やサンプル等を用意しましょう。例えば来場者に配るプレミアムや、展示ブースに使用する素材等です。実際に見てもらった方が、説得力がありますね。
次にプレゼンの予行練習をしてみましょう。プレゼン表現方法を誰か他の人にチェックしてもらうと、なお良いでしょう。本人は上出来だと思っていても、他人から見ると改善点があることだってあるんですよ。それに当日あがってしまうことを考えると、一度誰かの前で練習した方が何かと自信につながるものです。

 

●当たり前のことですが、清潔な身だしなみを忘れずに。企画が良くても、見た目何となく嫌いだから…という理由でプレゼンが通らない場合もあるんです。
●明るくはきはきと、説得するように喋ると効果的です。売り込みたい部分は何度か繰り返し、印象付けましょう。
●ただ企画書を棒読みするのでは、相手に理解してもらえません。企画書だけもらって後で読めばいいわけで、プレゼンする意味がなくなってしまうからです。伝えたい内容をまとめて話しましょう。
●あとはテクニックを駆使することです。例えば、喋り方に抑揚をつけたり、道具を使ってみたり。特にコンペの場合は他社との差別化を図るために必要になります。

クライアントに好印象をもってもらう、これが大切。また企画にかける熱意を必ず伝えましょう。今まで長い時間をかけて地道に作業を続けてきたのですから。オリエンを受けてアイデア出しをし、次に裏取り、まとまったところで企画書を作成した…。もちろん自信を持って提案できますよね。コツコツやってきた成果を、プレゼンの場で思いっきりぶつけてみましょう。

イベントディレクター うら話こぼれ話ここだけの話
企画書って結局見せ方勝負といったところがあって…。知り合いのイベントディレクターのアイデアなのですが、変わった企画書を出したことがあるそうなんです。それは何と「ぱらぱらマンガ」!!! 「ぱらぱらマンガ」って分かりますよね、そうアニメの素人版のことです。企画書だと平面で動きがないからと、提案したプランを完璧にイメージさせるための工夫を考えて…。そこで思い付いたのが「ぱらぱらマンガ」だったんですって。そのディレクテター、ひらめいた瞬間「私って天才!?」って思ったらしい(大笑) もちろん企画書の中身はきちんと書いて、資料として企画書の最後のページに数十枚付け足したとのことでした。それがクライアントに大ウケで、即発注決定! いやぁ、その話を聞いた時に、冗談じゃなく感心してしまいました。動きのあるものを紙面に載せ口頭で説明しても、イメージが伝わらないことって結構あるんですよねぇ。真似してみようかとも思いましたが断念しました。だって肝心の絵が下手だったら、かえってマイナスになっちゃうでしょ?(笑) みなさんはどう? 絵心のある人は、是非挑戦してくださいね! ただし、相手によりけりです、どうかその点は忘れずに〜!
■次回の予告 「イベントの準備 イベントの準備には何があるの?」
プレゼンが通って発注されたら、次はイベントの準備に取りかかります。次回もまた展示会を具体例にお話を進めていく予定です。きっと様々なイベントに応用できるでしょう! 乞う御期待!
Junkoって誰?
現在イベント企画制作会社に勤務。広告代理店営業、SPプランナー、イベントディレクター等を生業にして十数年。仕事が片付くと、ふらふらと夜の街を徘徊する、無類のお酒好き。「この一杯が美味しいのよね♪」…徹夜、睡眠不足でも関係ナイ!
ご意見ご感想、お待ちしています。j-waka@air.linkclub.or.jp

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